季節と日常を彩る、色々なドイツのケーキ

ドイツのケーキは日本やフランスのケーキとは趣が異なり、素朴で粗め、重めです。
繊細さはあまりない印象のドイツケーキですが、それでも香ばしくてコーヒーにぴったり。

飾らない雰囲気に呼ばれて日常的についつい食べてしまうのか、ドイツでは老若男女問わずケーキが好きな人が多いです。ほっと一息つきたいとき、お祝いしたい時に食べたい、色々なドイツのケーキをご紹介します。

クラシックなケーキ

バウムクーヘン (Baumkuchen)

木(Baum)のケーキ(Kuchen)として日本でも馴染みのあるバウムクーヘン。
本場のバウムクーヘンはどっしりとしていて、ややパサついた生地感が特徴です。

削ぎ切りでいただくのが最も美味しい食べ方ということで、カフェで注文すると薄くスライスされて出てきます。コンディトライごとに口当たりや風味に違いがあるので、旅行時に各地で専門店を探すのもいいかもしれません。

外側に砂糖（またはチョコレート）のコーティングがされていることが多いです。

バウムクーヘンを普通のケーキのように食べられる、バウムトルテ(Baumtorte)も人気。
こちらもお店によって見た目が違って可愛らしいです。

お土産にもぴったりな、バウムクーヘンの専門店の記事はこちら。

アプフェルクーヘン（Apfelkuchen)

りんごのケーキ。小麦粉とたっぷりのバター、卵と砂糖を混ぜてリンゴを飾り付け、オーブンで焼くだけのドイツらしいケーキです。バターの香ばしさと重くしっとりした生地、りんごの甘みがついつい病みつきになってしまい、わたしも自宅でよく焼いてしまいます。
カロリーが高めなので食べ過ぎには気をつけたいところ…

焼きたてもいいけれど、1日置いてどっしり重くなった頃もおすすめです。

同じ材料でフルーツを変えれば、さまざまなバリエーションができるのもよいですよね。

簡単なりんごケーキの作り方はこちらから。

マルモアクーヘン (Marmorkuchen)

マーブルケーキ。こちらもバターがたっぷり入っていて、シンプルながら人気のケーキです。

上側にチョコレートのコーティングがされていることが多いです。

シュヴァルツヴェルダー・キルシュトルテ（Schwarzwälder Kirschtorte）

黒い森のさくらんぼケーキ と言う名前の、ドイツケーキの中でも華やかな見た目のケーキです。
観光地としても有名な黒い森をイメージしたチョコレートの飾りと、リキュール漬けのさくらんぼが可愛らしいです。

アルコールが入っていますので、お酒に弱い方は気をつけてくださいね。

季節のケーキ

クラップフェン / ベルリナー (Krapfen / Berliner)

中にジャムが入った揚げドーナツのようなお菓子。
通年シンプルな姿で売られていますが、2月のカーニバルから4月のイースター時期にかけては、ケーキにも引けを取らないカラフルで楽しいクラップフェンが並びます。

普段はマーマレードやいちごジャムが基本ですが、この時期はカスタードにナッツ、ベイリーズやローズヒップなど…お店ごとに期間限定のさまざまなフレーバーが並びます。

オースタンハーゼクーヘン（Osterhasenkuchen)

イースターの時期に食べる、ウサギや羊の形をしたケーキ。レシピはザンドクーヘン(Sandkuchen)という、卵なしで作った軽めのケーキです。

ちなみにこの時期は型もいろいろなものが販売されていて、自宅でウサギと羊のケーキを焼くこともできます。
お土産などにも可愛いですね。

シュトレン（Stollen)

日本でもバウムクーヘンに次いで知名度が高くなってきたドイツのクリスマスケーキ、シュトレン。
ドライフルーツやナッツがたっぷり入っています。クリスマスの４週間前から少しずつ切り分けて食べる伝統的なお菓子。

そのほかのクリスマスのお菓子はこちら。

カフェのドイツケーキ・ギャラリー

ドイツのカフェやケーキ屋さん巡りでは、オリジナルのレシピを使ったいろいろな可愛いケーキと出会うのも醍醐味の一つ。まだまだたくさんのケーキがありますが、とてもご紹介しきれないので、ドイツカフェでの写真を掲載します。

写真のものは一例ですが、大抵生クリームは日本のものよりも甘さが控えめで、スポンジも粗め。バタークリームが使われることも多いです。

チーズケーキは「クワーク」と呼ばれる軽めのやや酸味があるチーズを使っているものが一般的なので、ぜひ味の違いを楽しんでみてくださいね。

ちなみに、フランス系・日本系の華奢でお洒落なケーキ屋さんも都市部を中心に見つけることができます。お値段はやはり少しお高めですが、こちらもちょっと特別な日にはぜひ食べたいですよね。
ドイツ国内の日系カフェはこちらの記事から。

おわりに

ドイツ人の日常の楽しみに深く関わるドイツケーキ。カフェやパン屋さんでは日々、様々な年代・性別の人たちがケーキをお供に過ごしている様子を見ることができます。
ぜひ、お気に入りのドイツケーキを見つけてみてくださいね。