ドイツもすっかり夏らしくなってきました。夏といえば日本でも人気なビアガーデン!おうち時間が増えている今の時期、家でも簡単にパーティー感を楽しめる、ドイツ風ビアカクテルをご紹介します。
・アルコールはそんなに強くないけど、ときどき楽しく飲みたい
・ビールの苦味が苦手。可愛いカクテルには抵抗がある
・ドイツのビアカクテル事情に興味がある
ビールとジュースなどを混ぜて作るビアカクテル。カクテルの世界ではもっとたくさんの種類があるようですが、この記事では私が過ごしてきた中で見かけることの多いものを集めてみました。気楽に楽しめるものばかりなので、ぜひ試してみてくださいね。
CONTENTS
ビアカクテルの魅力
ビールを割って作るビアカクテルは、アルコール度数が2〜3%になる軽いお酒です。あんまりアルコールに強くない人や、お昼にちょっと軽く飲んだりしたいだけのときにもぴったり。
私は前述した通りそこまでお酒が強くなく、お昼に飲みすぎると眠くなってしまうし、夜ビール1本飲む程度でも翌日の目覚めがスッキリしないな〜、と感じるくらい。
ビアカクテルにすると少しアルコールを抑えられるので、よく外で飲む機会も多いです。
ちなみにドイツでも飲酒運転は禁止なのですが、実は運転時の血中アルコール濃度が0.5‰ (パーミル)以下なら合法ということで、まあ食事の時に一杯くらいなら大丈夫という認識の人が多いです。
これは体重70kgの男性なら500mlのビールを一本飲んでも運転できる計算になっていますが、ドイツ人はお酒に強い体質の人が多いので…一般的な日本人に当てはまるのかはちょっと微妙ですね。
ドイツの新聞Süddeutschezeitung(南ドイツ新聞)で計算式が載っていましたので、興味のある人は計算してみてください。
もちろん少量でも酔いやすい人や体調がすぐれないときは飲まないことが基本ですし、罰則が厳しいドイツでは、「飲んだら乗るな」を自主的に実践しているドイツ人も多いです。
こんな背景もあり、今日は車だから…という理由から軽めのビアカクテルが選ばれることもドイツではよくあります。
日本でよく飲まれるビアカクテル
さて、ここからはビアカクテルの種類の話題です。日本は「とりあえずビール」っていう文化もあると思うのですが、ビアカクテルはそんなに馴染みがない方多いかもしれません。
比較的色々なところで飲める、日本で幅広く愛されているビアカクテルをご紹介します。
シャンディガフ
ビールとジンジャーエールを合わせた人気のビアカクテルです。日本では比較的知られたお酒ですが、実はドイツではビールとジンジャーエールの組み合わせ自体をそんなに見かけません。
ドイツ出身の私の夫も知りませんでしたが、おいしそう!とのことなので今度作ってみようと思います。
レッドアイ
トマトジュースとビールのカクテルです。トマトジュースの色が強すぎて、ビールの存在感がほとんどない見た目をしていますよね。
私はトマトジュースが飲めないので飲んだことがないのですが、レッドアイが大好き!という友人もいるので、トマトジュース好きさんにはたまらないのかもしれないですね。
ちなみにこれもドイツのメニューなどの中では見かけたことがありません。ちゃんとしたバーなどでは作ってくれるんじゃないかなと思います。
夫はこれも知りませんでしたが…もしかして無知なだけかな?
日本のビールで作ったビアカクテルはドイツのものと違う?
日本のビールは主にジャーマン・ピルスナーというドイツのラガービールを参考に作られていると言われています。ピルスナーはドイツビールの約6割を占めると言われていて、淡く明るい金色が魅力です。
ドイツビールと一口に言っても種類は豊富でそれぞれ違いがありますが、ドイツでもビアカクテルを作るときは、このピルスナーを使用することが多いです。
つまり、日本のビールでビアカクテルを作ってもドイツで飲むものと近いものができるということですね。
ドイツでよく飲まれるビアカクテル
ではそんなドイツでは一体何が人気なのかというと、意外と甘めのお味が流通しています。
ラドラー (Radler)
むしろこれだけ紹介すればいいのでは?と思うくらい、ドイツ全域で圧倒的に普及している「ラドラー」。
ビールの置いてあるお店のメニューに必ず記載されていると言っても過言ではありません。私も最初にドイツに来た日に飲みました。
私の動画でも何度か紹介していて、飲んでみたい!というお声の多い人気のビアカクテルです。
自転車乗り (Radler)という言葉から来ているだけあって、スッキリと爽やかな飲み口が魅力。
一般的なレストランなどでラドラーを注文する場合、レモネードとビールのカクテルが出てくることがほとんどです。ビールのコーナーに並ぶラドラー瓶もこのタイプが最も多いです。
でも厳密には、ビールと炭酸飲料を混ぜたら全部ラドラーだという人もいれば、
ビールと柑橘系の飲料(ファンタやオレンジジュースも)をラドラーと言うと主張する人もいるそうで、細かい呼び名に地域差があります。
そんなわけで、ジンジャーエール+ビールであるシャンディガフは、ラドラーの一種と言うこともできるようです。
実際、イギリスではレモネード入りのビールをシャンディガフとして飲むこともあるのだとか。
ちょっとややこしいですよね。
またの名前をAlster Wasser アルツター・ヴァッサー、フランス語ではパナシェ。
レモネードとビールを1:1で混ぜて作ります。
アルツター / アルスター (Alster)
ラドラーのところで少し触れたのですが、北ドイツではラドラーをAlster Wasser アルツター・ヴァッサーと呼びます。
つまりラドラーとアルツターは一緒だと言う人もいるのですが、
私が最初に住んでいた西部の町ではアルツターをビール+スプライトと言う意味で使っている人が多かったです。
このあたりはちょっと地域差とか、お店による部分が多いようで意見が分かれそうですね。
「スプライトのラドラー」とか言うのちょっと長いので、一つ一つ名前を決めて欲しいと思ってしまうんですけど、そんな感じで私の身内近辺で会話する時のアルツターはスプライト+ビール、と言う意味になっています。
ラドラー同様、スプライトとビールを1:1で混ぜますが、私は少し甘すぎるので少なめにしています。
自分のお好みの分量を探してみるのも楽しいですよね!
語源は北ドイツの湖の名前から来ているそうです。
ディーゼル (Diesel)
コーラでビールを割ったものはディーゼルと呼ばれます。見た目がしっかり黒いので、これもラドラーって言われたら私はちょっと反対したいかな…と思ったり。
別名「Dreckiges Bier ドレッキゲス ビアー (汚れたビール)」。泡が茶色くなりますし、飲んでいる途中でもアクのようなものが出てきて確かに見た目はあんまりきれいじゃないです。
でもビールもコーラも大好きな大人たちからとても人気の定番カクテル。
ドイツではメニューに載っていなくても、ディーゼルある?ってレストランで聞いたら作ってくれると思います。
ビールとコーラを持ってきて、自分で勝手に混ぜてねっていうスタイルのお店も普通にあるのですが、ドイツのサービスはそんな感じなので大目に見てくださいね。
これも1:1で混ぜるだけ。ダイエットコーラなどではあまりおいしくないそうなので、普通のコーラでお試しくださいね。
まとめ
ここまで読んでいただき、ありがとうございます。
日本で人気のビアカクテルがジンジャーエール、トマトジュースベースなのに対し、ドイツはファンタ・スプライト・コーラってなんだか若いな…って思ったのですが、よく考えたらドイツでは16歳からビールを飲むことが許可されているんですよね。
もしかしたら若者層の幅が広いので、ちょっと甘めのビアカクテルが多いのかもしれないなと思ったりしました。
そんなドイツのビアカクテルですが、これからの季節のおうちビアガーデンにぜひ取り入れてみてください。
今回は家でも簡単にパーティー感を楽しめる、ドイツ風ビアカクテルをご紹介しました。今回紹介したビアカクテルは、おつまみと一緒に私のVlogでも紹介しています。よろしければぜひ、のぞいてみてくださいね。
それではまた。Bis denne!